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<風薫る5月―私達は自由に泳ぐ鯉のぼりでいたい>(2017/5/13)

 穏やかなお天気に恵まれたGWでしたね。皆さんはどんな日々を過ごしましたか?GW 明けの今朝、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に遊んだことを、うれしそうに話したり、買ってもらった新しい靴を見せてくれたりする子もいました。そうそう、毎年、園庭で風に泳ぐ手製の鯉のぼりに、今年新たな和紙の染め紙で作った鯉のぼりが加わりました。日替わりで泳ぐいろんな鯉のぼりを見ると、その年々の子ども達の顔が浮かびます。あの頃のあの子達はどうしているのかしら。麦っ子は今年開設40年目の歩みを始めています。そして、新園舎の完成も間もなくです。南栗原のこの地に移ってきたのが35年前で、前の場所から移植したり、少しずつ植えて育ててきた木々も大きく逞しくなりました。ヒメリンゴやプルーンのように代替わりしたものもあります。八百屋カヤさんからいただいた若い2本のアンズが今年も綺麗に花を咲かせて、すっかり老木になった玄関前のアンズの木と3本で卒園式の季節を彩ってくれました。サクランボも色づき始めましたね(^^)今週末には食べられるかもしれませんよ。楽しみですね〜〜♪

 新憲法が施行されて今年は70年目です。70年という節目を迎えた為か、「国民の機は熟した」と安倍総理は憲法改正に向けて意欲満々です。しかし世論調査によると、半数以上の人が、政府は憲法改正について十分な説明責任をはたしていないと答えています。こんな内実で、機は熟したから憲法改正に手を付けたいというのはヘンだと思います。日本の憲法は平和主義が最大の特徴であると言われています。その根幹は9条で「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求する」と謳っています。みこべの尊敬する昔ばなしの口承文芸学者である小澤俊夫先生は、昔ばなしの研究会などで「ようやく戦争が終わって、平和を根底に置いた憲法を日本中の人達が本当に喜んだんですよ」と必ずおっしゃいます。敗戦に向かう中で小学生だった先生は、世の中の動きを見ながら克明に日記を書いていました。ですから一連の秘密保護法から安保法案、共謀罪成立へ向かう現政権への危機感を募らせています。特に言論の自由が奪われることに対して「権力は自分の都合の悪いことは出さない。きちんと検証する自由というものがなくなり、モノを言うことをおそれるようになる」と指摘されています。昔ばなしの中に登場する人物は決して偉い人達ではなく、おおらかで自由に生きている普通の人々です。人々は自然に抱かれ森羅万象を謙虚に受け止めてあるがままに生きていました。権力にへつらうような人物は登場しません。しかし今の日本の政治の中心にいる人達はどうでしょうか…?政治の中心どころかごく身近な私達の周りでさえ、現政権の意向を「忖度」するようなことがあまりにも堂々とまかり通っています。これっておかしいでしょう。少しずつ、しかし確実に、世の中はおかしな空気におおわれてきています。「なにかおかしいぞ…」と感じたら、ためらわず声を出していかないと取り返しのつかないところまでいってしまうと思うのです。そうならないために、アンテナをしっかりと張って、自分の目と耳で検証しようと思っています。

 今、朝鮮半島の危機感ばかりが報じられていますが、では、福島の状況はどうでしょうか?福島は完全にコントロール下にあると言ってはばからないこの国の首相は、原発再稼働や輸出にとても熱心です。明らかに増えている小児甲状腺ガンの子ども達。正確な数字は分からなくても、原発事故前はごくまれな発症だと言われていた病気に向き合わなければならない子ども達とその家族の痛みは、きちんと報道されているでしょうか?そしてまた、沖縄県辺野古で繰り返される機動隊などによる暴力的な状況を、私たちはどれくらい知っているでしょうか?毎日爆音を立てて麦っ子の上空を飛行する戦闘機の音にさえ、日常の中で敏感に反応しなくなっているかもしれない現実…。
「報道機関、しっかりしてほしい!」「言論人としての矜持を示してほしい!」
と声を大にしても、この世の中ますます難しくなってきてしまいました。
でも、あきらめるわけにはいきません。私達は誰かの意向を受けて縮こまるのではなく、風をつかんで自由に大空を泳ぎ回る鯉のぼりでいたいと思います。
(2017.5.8)

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